クローゼットを片付けていると
「これ、ユニクロの回収ボックスに入れていいのかな?」
と迷う服が出てきませんか。
特にユニクロ以外のブランドが混ざっていたりボロボロに傷んでいたりすると店員さんに呼び止められないか少し勇気がいりますよね。
実は、UNIQLOの回収ルールには明確な基準があるんです。
この記事では、対象ブランドやボロボロでも回収可能な条件を詳しく解説します。
賢くスッキリ手放すコツを一緒に見ていきましょう。
【結論】ユニクロの回収ボックスに「ユニクロ以外」はNG!

まず一番気になる結論からお伝えします。
ユニクロの店頭に設置されている「RE.UNIQLO」回収ボックスに入れていいのは基本的に「自社グループのブランド製品」のみです。
「同じ服なんだから、どこのブランドでもリサイクルできるのでは?」と思ってしまいがちですが、実は明確なルールが存在します。
回収対象となる「3つのブランド」
ユニクロの回収ボックスに入れることができるのは、以下の3ブランドの製品に限られています。
- UNIQLO(ユニクロ)
- GU(ジーユー)
- PLST(プラステ)
※以前は「セオリー」なども含まれていましたが、現在の公式アナウンスでは上記3ブランドが主軸となっています。
これら以外のブランド(例えば、しまむら、ZARA、H&M、その他メーカー品など)を混ぜて入れることはルール違反となってしまうので注意しましょう。
なぜ「ユニクロ以外」はダメなの?
「バレなければ大丈夫でしょ?」と考える方もいるかもしれませんが、他社の服を混ぜてはいけないのにはリサイクル活動の仕組みに大きな理由があります。
リサイクルルートが最適化されているため
ユニクロは回収した服を「難民支援の衣料品」として再利用するか、あるいは「新しい服の原料(服から服へのリサイクル)」や「燃料・断熱材」へとリサイクルしています。
自社の素材を把握しているからこそ効率的にリサイクルできる仕組みになっているため、素材が不明な他社製品が混ざると、その分別のために膨大なコストと手間がかかってしまうのです。
仕分けは「人の手」で行われている
ックスに投入された服は、最終的に人の手によって一枚ずつ丁寧に仕分けられます。
そこに他社製品が混ざっていると、作業スタッフの負担が増え、本来の支援活動を妨げてしまうことにもなりかねません。
「タグ」をチェックしてから持ち込もう!
数年前に買った服だと、「これ、ユニクロだっけ?それとも他社のだっけ?」と分からなくなることもありますよね。
回収ボックスへ持っていく前に、必ず首元や腰付近にある「洗濯タグ」を確認しましょう。
ブランド名が記載されていない、またはタグが切り取られていてブランドが特定できない場合は、ユニクロのボックスに入れるのは避けるのがマナーです。
ボロボロでもいいの?回収可能な「服の状態」を徹底調査
ブランドがユニクロ・GU・プラステのものだと分かっていても、次に気になるのが「服の状態」ですよね。
「お気に入りすぎてクタクタ」「子供が激しく汚して穴が開いた」といった服をボックスに入れるのは、少し気が引けるかもしれません。
しかし、結論から言うと「ボロボロでも回収OK」です!
なぜ状態が悪くても大丈夫なのか、その理由と具体的な基準を見ていきましょう。
なぜ「ボロボロ」でも大丈夫なの?
ユニクロに届けられた服は、すべてがそのまま誰かに再利用(リユース)されるわけではありません。
服の状態に合わせて、大きく3つのルートに仕分けられます。
- リユース: 状態が良いものは、難民キャンプや被災地への支援衣料として活用。
- リサイクル: 服から服へ。再び新しいウェアの原料として再生。
- ダウンサイクル: 着られない状態のものは、自動車の防音材や高カロリー固形燃料(RPF)として再資源化。
このように、「着られない服」にも「資源」としての使い道があるため、ボロボロでも遠慮なく持ち込んで大丈夫なのです。
具体的にどこまでOK?「判断基準」まとめ
これって大丈夫?」と迷いやすいケースをリストにしました。
- 破れている、大きな穴が開いている
- ボタンが取れている、ファスナーが壊れている
- 首元がヨレヨレになっている
- 色あせ、ひどい毛玉、型崩れ
- お名前シールやマジックでの記名がある(※気になる方は切り取ればOK)
- 洗濯されていないもの: 衛生上の理由から、必ず洗濯済みのものを持ち込みましょう。
- 濡れているもの: ボックス内でカビが発生し、他のきれいな服までダメにしてしまいます。
- 著しい汚れ: 油汚れ、泥汚れ、排泄物、カビ、強い悪臭がついたものはリサイクルが困難です。
下着や靴下は対象外 衛生面の問題から、肌着(インナーウェア)・靴下・タイツなどは回収対象外となっている店舗がほとんどです。
これらは自治体のゴミの分別に従って処分しましょう。
知らないと損!ユニクロ以外を回収してくれるブランド4選
ユニクロ以外の服が大量にある場合は、以下の4つのサービスを使い分けるのが正解です。
- H&M(エイチ・アンド・エム)
- ZARA(ザラ)
- セカンドストリート
- ワールド(エコロモキャンペーン)
H&M(エイチ・アンド・エム)
ブランドや服の状態を問わず、最も幅広く衣類を回収しているのがH&Mです。
最大の特徴は、袋に詰めて持ち込むだけで、次回の買い物で使える「500円OFFクーポン」(※条件あり)がもらえること。
ユニクロではNGな他社製品はもちろん、古くなったシーツやタオルなども受け付けています。
「ゴミとして捨てるはずだった服がお得なクーポンに変わる」ため、節約志向の方に最もおすすめの選択肢です。
ZARA(ザラ)
ZARAの店舗には「JOIN LIFE」という衣類回収ボックスが設置されており、ブランドや状態を問わず誰でも投函可能です。
H&Mのようなクーポンの配布はありませんが、予約不要で買い物のついでにサッと寄付できる手軽さが魅力です。
回収された服は、非営利団体を通じて寄付されたり、新しいテキスタイルへとリサイクルされたりします。
ユニクロ製品以外の服を、とにかく手間なく一気に片付けたい時に最適です。
セカンドストリート
「捨てるのはもったいない」と感じる他社製品なら、買取専門のセカンドストリートがおすすめです。
ユニクロは「回収」のみですが、こちらは価値がある服なら「現金化」できるのが最大のメリット。
また、店舗によっては「ECO買取」を実施しており、値段がつかない服でも1円などで引き取ってリサイクルに回してくれる場合があります。
ブランド不問で幅広く対応してくれるため、断捨離ついでにお小遣い稼ぎをしたい時の強い味方です。
ワールド(エコロモキャンペーン)
アンタイトルやタケオキクチなどを展開するワールドグループでは、「エコロモキャンペーン」を定期開催しています。
期間中は自社製品だけでなく他社製品も回収対象となり、引き換えに店舗で使えるOFFチケットがもらえます。
百貨店やショッピングモール内での実施が多く、質の良い服をまとめて手放し、新しい服を安く買いたい時にぴったり。
常設ではないため、公式サイトで開催時期をチェックしてから持ち込みましょう。
ユニクロ回収ボックスの使いかたと「お得なキャンペーン」
ルールがわかったところで、次は実際に店舗でどのように回収ボックスを利用すればよいのか、その手順と利用するなら絶対に知っておきたい「お得なキャンペーン」について解説します。
店舗での回収ステップ:店員さんへの声掛けは不要!
ユニクロの回収ボックス(RE.UNIQLOボックス)の使いかたは、驚くほど簡単です。
基本的には「セルフサービス」なので、予約や特別な手続きは一切ありません。
- ボックスの場所を探す 多くの店舗では、レジの横、試着室の入り口、または入り口付近に設置されています。緑色や木目調の目立つボックスが目印です。
- 服を投入する 袋から出して中身だけを入れるのが基本ですが、紙袋などであればそのまま入れても良いとされている店舗もあります。迷ったら中身だけをバラで投入しましょう。
- 完了! これだけで終了です。滞在時間はわずか数秒。店員さんに声を掛ける必要もないので、買い物ついでにサッと立ち寄ることができます。
知らなきゃ損!「RE.UNIQLO」デジタルクーポンキャンペーン
ただ服を手放すだけでなく、ユニクロでは定期的にお得なキャンペーンを実施しています。
- ダウンリサイクル: ユニクロ製品のダウンウェアを回収に持っていくと、店舗やオンラインストアで使える500円〜1,000円程度のデジタルクーポンがもらえるキャンペーンが有名です。
- ヒートテックなどの買い替え: 期間限定で、古くなったヒートテックを回収に出すことで、新しいヒートテックの割引クーポンがもらえるイベントが行われることもあります。
キャンペーン利用には「ユニクロ公式アプリ」が必須
これらのお得な特典を受けるためには、「ユニクロ公式アプリ」のインストールが欠かせません。
クーポンは紙ではなく、アプリ内の「会員証」ページにデジタルクーポンとして付与される仕組みだからです。
回収に行く前にアプリをダウンロードし、会員登録を済ませておくと、その場でもたつくことなくスムーズに特典を受け取ることができます。
回収された服はどうなる?「RE.UNIQLO」の社会的意義
私たちが店舗のボックスに預けた一着の服。その後、どのような道をたどるのかをご存知でしょうか。
「ただ捨てられるだけならゴミに出すのと変わらない」と思うかもしれませんが、ユニクロの衣類回収プログラム「RE.UNIQLO」には、回収した服を100%活用するという強い意志が込められています。
その行く末は、大きく分けて3つのルートがあります。
難民キャンプや被災地への「寄贈」
状態の良い服の多くは、世界各地の難民キャンプや被災地、生活困窮者の方々へ届けられます。
ユニクロはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)などのパートナーシップを通じ、世界中の「服を必要としている人」に直接届ける活動を行っています。
自分にとっては「もう着ない服」でも、誰かにとっては「寒さをしのぎ、尊厳を守る一着」に生まれ変わるのです。
新しい服への「リサイクル」
「服から服へ」という最新の技術も導入されています。
たとえば、回収されたダウンウェアから羽毛を取り出し、洗浄・精製して、また新しいダウン製品の素材として再利用する取り組みです。
他にも、古い服を繊維レベルまで分解し、新しい服の原料にする活動が進められています。
これは、限りある資源を使い回す「循環型社会」の大きな一歩となっています。
燃料や資材への「ダウンサイクル」
どうしても着られないほどボロボロな服や、繊維リサイクルが難しい服も、決して無駄にはされません。
これらは細かく裁断され、以下のような「産業資材」として活用されます。
- 自動車の防音材: 車内の静かさを保つためのパーツに。
- 高カロリー固形燃料(RPF): 石炭などの代替燃料として、工場のエネルギー源に。
捨てれば「ゴミ」、出せば「資源」
日本国内だけでも、年間で膨大な量の服がゴミとして焼却処分されています。
しかし、ユニクロの回収ボックスを利用することで、CO2の排出を抑え、環境負荷を大幅に減らすことができます。
ボックスに服を落とすその一瞬の行動が、地球環境を守り、どこかの誰かの笑顔を作っている。
そう考えると、ただの「片付け」がとても素敵な活動に思えてきませんか。
まとめ
ユニクロの回収ボックスは「ユニクロ・GU・プラステ」製品限定ですが、ボロボロな状態でも洗濯済みなら快く受け付けてもらえます。
他社製品を処分したい場合は、H&Mやセカンドストリートなど、ブランド不問のサービスを賢く使い分けましょう。
「捨てればゴミ、出せば資源」。あなたの手元にある一着が、世界中の誰かの助けや新しい素材に生まれ変わります。
まずは一袋、店舗へ持ち込んでスッキリしてみませんか。
