メルカリで商品を購入し、支払いまで完了したのに、いつまで経っても出品者から「発送通知」が来ない…。
この状況は本当に不安ですよね。
「もう待つべきではないのか?」
「放置したら勝手に取引完了になって、お金が戻ってこないのでは?」
と様々な疑問が頭をよぎるでしょう。
この記事は、「メルカリで購入したのに発送されない」という不安を抱えるあなたのための完全ガイドです。
いつまで待つべきかという明確な基準から発送期限が過ぎた場合の正確なキャンセル方法と返金手続きまであなたが損をしないための正しいステップを解説します。
「いつまで待つ?」出品者が設定した発送期限をチェック

商品が発送されない場合、まず焦る必要はありません。
取引開始直後であれば、出品者が設定した「発送までの日数」の期間内である可能性が高いからです。
この期間は、出品者が準備と発送を行うための猶予期間となります。
最優先の確認事項:取引画面の「発送までの日数」
購入した商品のページや取引画面には、出品者が設定した以下のいずれかの日数が記載されています。
- 「1~2日で発送」
- 「2~3日で発送」
- 「4~7日で発送」
この日数が、あなたが静かに待つべき最長の期間となります。
発送までの日数の3パターンと数え方【具体例で解説】
この日数は、購入者が支払いを完了した時点からカウントが始まります。
土日や祝日も日数に含まれますが、運送業者や郵便局の休業日は考慮する必要があります。
| 発送までの日数 | 最長の期限(支払い完了から) | 具体的な期限の例 (1月1日 12:30に支払い完了の場合) |
|---|---|---|
| 1~2日で発送 | 2日後の同時刻まで | 1月3日 12:30まで |
| 2~3日で発送 | 3日後の同時刻まで | 1月4日 12:30まで |
| 4~7日で発送 | 7日後の同時刻まで | 1月8日 12:30まで |
【重要】期限内の行動指針 期限内である限り、出品者は発送に向けて準備を進めている段階です。
取引メッセージで頻繁に「まだですか?」と催促するのは、トラブルの原因になりかねません。
特別な事情がない限り、設定された最長の日数が経過するまでは待ちましょう。
もし不安な場合は、「お忙しいところ恐れ入ります。発送予定はいつ頃になりますでしょうか?」など丁寧なメッセージを一度送る程度に留めるのが賢明です。
発送期限を過ぎてしまった!取るべき3つの行動ステップ

出品者が設定した「発送までの日数」を過ぎてしまった場合、あなたには具体的な行動を起こす権利と義務が生じます。
この段階に入ると、ただ放置しているだけでは最悪の場合、損をしてしまう可能性があります。
ここでは発送期限を超過した(翌日0時以降)場合の、購入者として取るべき正しい3つの行動ステップを順を追って解説します。
ステップ1:出品者にメッセージで連絡・催促する
期限が過ぎたからといって、すぐにキャンセルするのは早計です。
出品者が多忙で発送を忘れているだけ、または急な事情で遅延している可能性もあります。
まずは取引メッセージで状況を確認し、発送を促しましょう。
- 発送が遅れている理由を確認する。
- 具体的な発送予定日を尋ねる。
- 発送を忘れていた出品者に気づきを与える。
「お世話になります。お支払いを完了してから、本日で発送期限を過ぎておりますが、現在ご発送の準備はいかがでしょうか?お忙しいところ恐縮ですが、発送予定日をお知らせいただけますと幸いです。」
待つべき期間
メッセージ送信後、出品者も常にメルカリを確認しているわけではないため、24時間〜48時間程度は返信を待ちましょう。
この間に返信があり、具体的な発送日が提示された場合は、その日まで待つのが原則です。
ステップ2:キャンセル申請の可否を確認する
ステップ1で連絡しても出品者から何の反応もない、または曖昧な返答で発送されない場合は、キャンセル手続きに進むことができます。
メルカリのルール:キャンセル申請フォームの出現
発送期限を過ぎた翌日0時になると、購入者側の取引画面の下部に「この取引をキャンセルする」ボタン(キャンセル申請フォーム)が表示されるようになります。
キャンセル申請の仕組み
「商品が発送されない」ことを理由とする購入者からのキャンセル申請は、以下の強力なルールが適用されます。
- 出品者の同意は不要:通常は双方の合意が必要ですが、この理由に限り出品者の同意なしで進められます。
- 24時間ルール:申請後、24時間以内に出品者から発送通知などのアクションがなければ、原則として自動的にキャンセルが成立します。
- 強制キャンセル:出品者がメッセージを放置しても、24時間経過でシステムが強制的にキャンセル処理を行うため、放置される心配は基本的にありません。
- 取引画面の「この取引をキャンセルする」ボタンをタップ。
- 表示されたフォームで、キャンセル理由として「商品が発送されない」を選択。
- (任意)詳細欄に、これまでのやり取りの経緯を簡潔に記入。
- 「キャンセルを申請する」をタップし、手続きを完了させる。
ステップ3:キャンセル成立後の返金処理を確認する
無事にキャンセルが成立したら、支払った代金が返金されます。
メルカリ事務局が処理を行うため、あなた自身で複雑な手続きをする必要はありません。
返金のタイミング
- キャンセル成立後、メルカリ事務局にて順次返金処理が行われます。
- 処理のタイミングは、支払い方法によって異なります。
| 支払い方法 | 返金方法と目安 |
|---|---|
| メルカリポイント/売上金 | 即時返金(キャンセル成立後すぐに残高に反映) |
| クレジットカード | 請求の取り消し・相殺(カード会社の締め日により、請求自体が消えるか、翌月相殺となる) |
| コンビニ/ATM支払い | 売上金として返金後、振込申請を経て現金化(銀行振込の都合上、返金まで時間を要する) |
クレジットカードの返金はカード会社の処理によるため時間がかかることがあります。
コンビニ/ATM支払いなどで返金された売上金を銀行口座へ振り込む場合は、振込申請から実際に口座に入金されるまでに1〜2週間程度かかる場合があることを覚えておきましょう。
数日経っても返金状況に変化がない場合は、メルカリ事務局へ問い合わせてください。
「発送されない」出品者の心理とありがちな理由
なぜ代金が支払われているのに、出品者は商品を発送しないのでしょうか。
購入者としては不安と怒りが込み上げてきますが、背景にある理由を知ることで冷静な対処につながることもあります。
ここでは発送遅延の裏にある、出品者の心理やありがちな事情を推測します。
純粋な「発送忘れ」や「多忙」による遅延
メルカリの利用者は、多くが副業や趣味で出品しており、プロのEC業者ではありません。
- 多忙による遅延:仕事や家事などで多忙を極めており、発送準備や梱包の時間が取れていない。
- 通知の見落とし:取引メッセージや発送期限の通知を見落としており、「発送しなくては」という意識がないまま時間が過ぎている。
このケースであればあなたがステップ1で送った丁寧なメッセージによって、すぐに発送手続きをしてくれる可能性が高いです。
急な私用・体調不良など、やむを得ない事情
- 突発的な事情:急な出張、入院、家族の不幸など、予期せぬ事態で発送対応が困難になっている。
- 連絡不能:スマホの故障や紛失などにより、メルカリにアクセスできず、連絡が取れない状態にある。
この場合、出品者も悪意があるわけではありませんが、発送できない事情をあなたに伝えられていない状態です。
発送期限を過ぎても返信がない場合は、このケースも考えられます。
在庫・商品トラブルが発生している
商品に問題が発生し、出品者側でどう対応すべきか悩んでいるケースです。
- 商品の紛失:出品後、自宅内で商品が見つからない、または誤って破棄してしまった。
- 商品の破損:梱包時や保管中に商品にキズや破損が見つかり、このまま送って良いものか迷っている。
この場合、出品者から「商品が発送できないためキャンセルさせてほしい」と依頼されることがあります。
出品者都合のキャンセルは出品者にペナルティが伴うため、連絡をためらっている可能性もあります。
悪質なケース:「放置」や「無在庫販売」の可能性
ごく稀ですが、以下のような悪質な意図がある可能性も否定できません。
- 意図的な放置:購入者に「やっぱり買う気がなくなった」とメッセージを送り、購入者側からキャンセル手続きをさせることで、自身へのペナルティを避けようとしている。
- 無在庫販売:他サイトや別の場所で仕入れる予定だったが、それが間に合わなかった、または仕入れ自体ができなかった。
このような悪質なケースでは、あなたの丁寧なメッセージにも反応がないことがほとんどです。
この場合は迷わずステップ2のキャンセル申請に進み、メルカリのシステムを通じて強制的に取引を終了させることが最も安全な対応となります。
メルカリ事務局は、発送を放置する出品者に対し、警告や利用制限などの措置を行っています。
放置すると危険!絶対にやってはいけないこと
「発送されないなら、そのうち向こうからキャンセルになるだろう」と、ただ待っているだけでは非常に危険です。
特にメルカリのシステムには、購入者にとって不利になる「自動取引完了」という仕組みが存在します。
あなたの代金を守り、確実に返金を受けるためにも、以下の行動は絶対に避けてください。
出品者による「発送通知」放置による自動取引完了
これが、発送されない状況で最も避けたい最悪の事態です。
出品者が商品を送っていないにもかかわらず、「発送通知」だけを先に押してしまうケースがあります。
この場合、メルカリのシステムは「商品が発送された」と認識します。
【最悪の事態とその結果】
発送通知が押された後、あなたが商品が届かないまま受取評価をせずに放置していると、発送通知をした日から9日後の13時以降に、システムが自動的に取引を完了させてしまう場合があります。
取引完了後、代金は出品者に支払われてしまいます。
そうなると、「商品が届かない」ことを理由としたキャンセル・返金は、基本的に非常に困難になります。
感情的なメッセージを送りつける
発送が遅れるとイライラするのは当然ですが、感情的な言葉や攻撃的なメッセージを出品者に送るのは避けてください。
- トラブルの激化:出品者の感情を逆なでし、さらなる対応の遅延や、メッセージ自体が無視される原因になります。
- 事務局への心証:万が一、事務局が間に入ることになった際、攻撃的なメッセージのやり取りは購入者側の心証を悪くする可能性があります。
冷静に、事実に基づいて(「期限を過ぎています」「いつ発送されますか」)問い合わせをすることが、迅速な解決につながります。
キャンセル期限を過ぎてしまうまで放置する
購入者がキャンセル申請できるのは発送期限を過ぎた翌日0時からです。
出品者から「もう少し待ってほしい」と言われても、明確な発送日や遅延理由が示されない場合は、キャンセル申請の機会を逃さないようにしましょう。
ダラダラと待たされ続けた結果、キャンセル可能な期間を過ぎてしまうと問題解決が長期化します。
「キャンセル申請フォームが出現したら、24時間〜48時間待っても連絡がなければ申請する」というルールを自分の中で作り、迷わず行動しましょう。
出品者が「発送した」と嘘をついた場合の対処法
発送期限を過ぎてあなたから催促した結果、出品者が「発送通知」を押したが、実際には商品が届かない、または追跡情報が更新されないという状況は、非常に不安で悪質なケースです。
出品者が嘘をついて「発送通知」を押した場合、あなた自身の行動と、メルカリ事務局の力を借りて解決を図る必要があります。
最優先事項:追跡番号(お問い合わせ番号)を確認する
まず、出品者が利用した配送方法を確認してください。
追跡番号があるにもかかわらず、「受付」のまま数日動かない場合は、出品者が追跡番号だけを取得し、実際にはまだ商品を発送していない可能性があります。
出品者への事実確認と証拠の提示を求める
追跡情報が動かない、または追跡情報がない配送方法の場合は、取引メッセージで以下の点を冷静に尋ねましょう。
- 発送場所と日時:「いつ、どこ(例:〇〇郵便局、〇〇コンビニ)から発送されましたか?」
- 証拠の提示:追跡番号がない場合は、「発送時の控え(レシート)の写真を送っていただけますか?」と依頼する。
まともな出品者であれば、発送した証拠を提示できます。
証拠の提示を拒否したり、曖昧な返答に終始したりする場合は、嘘をついている可能性が高まります。
解決しない場合は速やかに「メルカリ事務局」に相談
出品者とのやり取りで解決の糸口が見えない、または出品者が明らかに嘘をついていると判断できる場合は、自動取引完了のリスクを避けるため、すぐに事務局へ相談してください。
- 発送通知から3日〜5日経っても追跡情報が動かない場合。
- 出品者が発送の証拠(レシートなど)を提示できない場合。
- 自動取引完了(発送通知から9日後)の期限が迫っている場合。
- 発送通知が押された日時。
- 追跡番号(あれば)。
- 出品者とのメッセージのやり取りの内容
メルカリ事務局は、発送通知後のトラブルについて調査を開始します。
出品者に事実確認を行い、悪質と判断した場合は適切な措置(警告、利用制限など)を講じます。
事務局による調査と補償
事務局の調査により、出品者が実際に発送していないことが確認された場合、取引はキャンセルとなり、支払った代金は全額返金されます。
- あんしん補償:メルカリ便など特定の配送方法を利用している場合、万が一商品が届かない場合は、メルカリが定める補償が適用されることがあります。
- 返金処理:最終的に事務局がキャンセル処理を行うため、あなたは損をすることなく代金を取り戻せます。
【番外編】トラブルを未然に防ぐための購入前のチェックポイント
「メルカリで購入したのに発送されない」というトラブルは、代金を支払った後に発生するため精神的な負担が大きいものです。
しかし、購入前のわずかなチェックで、このようなトラブルに巻き込まれるリスクを大幅に下げることができます。
今後の取引で失敗しないために、以下のポイントを必ず確認しましょう。
出品者の「評価」を徹底的に確認する
最も信頼できる情報源は、過去の購入者からの評価です。
- 「残念だった」評価の内容確認:「残念だった」が複数ある場合は、その具体的な内容(コメント)を必ず確認してください。「発送が遅かった」「メッセージの返信がない」といった記述があれば、今回の発送遅延トラブルを繰り返す可能性が高いと判断できます。
- 良い評価の数:取引件数が少なく、良い評価ばかりでも注意が必要です。取引件数が多ければ多いほど、信頼性の高い出品者と言えます。
「発送までの日数」の設定を確認する
急ぎで商品が欲しい場合は、特にこの設定に注意を払うべきです。
- 急ぎの場合は「1~2日で発送」を選ぶ:急ぎの購入にもかかわらず「4~7日で発送」を設定している出品者を選ぶと、最長7日間待つことになり、「遅い」と感じてしまう原因になります。
- 自分の許容範囲と照らし合わせる:設定された日数が自分の待てる期間と合致しているか、購入前に最終確認をしましょう。
「プロフィール」や「商品詳細」に遅延の告知がないか確認する
出品者が事前に発送遅延の情報を発信していることがあります。
- プロフィール欄のチェック:「現在、長期出張中です」「体調不良のため、発送が遅れる可能性があります」など、発送に関する重要な情報が記載されていないか確認しましょう。
- 商品説明欄のチェック:特定の連休や週末など、「〇月〇日から〇月〇日は発送できません」といった注意書きがないかを確認します。
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商品ページの下部にあるコメント欄には、過去の購入希望者とのやり取りが残っている場合があります。
「先日購入した〇〇はいつ発送されますか?」といった質問が残っており、出品者がそれに明確に答えられていない場合などは、すでに発送に関するトラブルを抱えているサインかもしれません。
これらのチェックポイントを習慣づけることで、安心してメルカリ取引を楽しめるでしょう。
まとめ
メルカリで購入した商品が発送されない場合、最も重要なのは「不安になって放置しないこと」です。
まず、出品者が設定した「発送までの日数」を確認し、期限までは落ち着いて待ちましょう。
期限を超過した場合は、まず出品者にメッセージで催促します。それでも反応がない、または発送されない場合は、期限翌日0時に表示される「キャンセル申請フォーム」を利用してください。
この申請は、出品者が24時間反応しなければ自動的にキャンセルが成立します。
万が一、発送通知だけが押された場合は、商品が届くまで絶対に受取評価はせず、事務局へ相談することで、あなたの代金は守られます。
このガイドを参考に、正しい手順で迅速に対応し、トラブルを解決してください。

